いつもファイルを開いて印刷するのは面倒だからボタン一発で完了したい。

デジタル化が進んでいる現代でも、紙の書類が必要な場面は依然として存在します。多くの場合、これらは同じ種類の書類であることが多いでしょう。私自身も、作業やチェックを行う際には、紙に印刷したものに直接チェックを入れる方法を好んで使っています。

印刷の手順とクリック数が多い

日々の作業を効率化するため、印刷までの手順を見直しました。

  1. 印刷するファイルを探す(フォルダの場所を思い出して移動)
  2. ファイルを開く
  3. プレビューアプリのメニューから「ファイルを開く」を選択
  4. 「プリント」を選択
  5. プリンターウィンドウで「プリント」をクリック

これら5つの手順には、5〜10回のクリックが必要です。ファイルの保存場所によっては、さらに多くのクリックが必要になることもあります。しかも、これは1種類のファイルを印刷する場合の話です。複数種類の書類を印刷する場合、手順とクリック数は単純に倍増していきます。

 

理想的な印刷方法

例えば、ボタン一つで「〇〇作業に必要な書類5種類を印刷」できれば、作業が楽になり、大幅な時間短縮にもなります。LoopDeckを使えばこれをボタン化できるので、まるで「スイッチオン!」のような感覚で楽しく作業できそうです。では、具体的にどうやるのか。私はAppleのMacを使用しているので、「AppleScript」を活用しました。

 

「AppleScript」とは

AppleScriptはMac用のプログラミング言語の一つで、システム開発などに携わる方にはおなじみかもしれません。しかし、初めて聞く人にとっては「何それ?」と思うかもしれません。そもそもスクリプトについて知りたい方は、以下のページや動画をご参照ください。

GoogleGemini に聞いて出た回答:https://g.co/gemini/share/8de4a0628ec5

Youtubeにアップされていた動画:https://youtu.be/gllnXHY2ZAw?si=g7Qxcj_sa-QB0Tmx

 

今回使用したAppleScript

スクリプト言語には様々な種類がありますが、今回はMac用にAppleが開発した「AppleScript」を使用します。これを使ってMacに命令を出すイメージです。以下が今回使用したコードです。

tell application "Finder" 
activate 
print document file "ファイル名" of folder "Desktop" of folder "使用者名" of folder "Users" of startup disk
end tell

このコードは1種類のファイルを印刷します。複数のファイルを印刷したい場合は、「print」から「of startup disk」までをコピーし、「end tell」の上に貼り付けて、ファイル名を変更するだけです。

 

コードの書き方がわからなくても大丈夫

心配無用です。私も最初は戸惑いましたが、実際にやってみると非常に便利です。実はコードを直接書く必要はありません。Macに搭載されている「スクリプトエディタ」というアプリを使います。

スクリプトエディターアプリは次の画像の中に

こちらのアプリがあり、これがスクリプトエディターです。

手順は以下の通りです。

  1. スクリプトエディタを開き、「新規書類」をクリック
  2. 表示されたウィンドウ上部の赤丸をクリック(これが操作をコード化してくれます)
  3. 赤丸をクリックする前に、開いているウィンドウをすべて最小化
  4. 準備ができたら赤丸をクリックし、印刷したいファイルを一つずつ開いていく
  5. すべて開き終わったら、赤丸の右側にある四角のボタンを押してください。

以下のようなコードが表示されるはずです。

tell application "Finder" 
activate 
open document file "ファイル名" of folder "Desktop" of folder "使用者名" of folder "Users" of startup disk
end tell

違いは「print」が「open」になっているだけです。これをすべて「print」に書き換えれば完成です。 保存したら、赤丸の右隣にある三角の再生ボタンをクリックします。すると、指定したファイルがすべて開き、プリンターアプリが起動して印刷が始まるはずです。

Macのスクリプトエディターを開いて、新規書類をクリックした場面から、画面録画をしてみたので、参考になれば幸いです。

 

LoopDeckにボタンを設定する

AppleScriptができたら、名前を付けて保存します。次に、LoopDeckアプリを開き、好きな場所にボタンを設定します。LoopDeckにはAppleScript用のカスタムボタンが用意されているので、「AppleScript」で検索すれば簡単に見つかるはずです。そこに先ほど作ったScriptファイルをドラッグ&ドロップするだけで完了です。 LoopDeckの詳細については、以下の動画をご覧ください。

https://youtu.be/gPHrv8N_GzM?si=86xOt_r_skurDS_Y

 

まとめ

便利な時代になり、コードも自動生成されるようになりました。わからないことがあれば、ChatGPTやGoogle Geminiに尋ねれば回答が得られます。さらに、独自のコードを書いてくれるAIも登場しつつあります。

ITやDXの進展で生活が便利になっていますが、身近なスマートフォンやパソコンにも、まだ多くの可能性が眠っていると思います。新しいアイデアや発見があれば、また皆さんにお知らせしていきますね。

Leave a comment